フェイスブック、利食い優勢で株価一時急落 グーグルとの明暗が如実に
[30日 ロイター] - 30日の米国株式市場で、前日引け後に第2・四半期決算を発表した米フェイスブック<FB.O>の株価が一時5%急落した。さえない広告収入の伸び見通しが嫌気され、利食い売りが優勢となった。
グーグル<GOOGL.O>が今月16日に予想を上回る好決算を発表して以降、市場ではフェイスブック決算への期待が高まり、株価が7%値上がりしていた経緯がある。
グーグルはまた、ルース・ポラット新最高財務責任者(CFO)の下、規律を持って支出を抑制する姿勢を強調。決算発表翌日の同社株価は急騰した。
対照的に、フィエスブックはメッセージングサービスやインスタグラム、仮想現実など、新規事業への巨額の先行投資を継続する意向を表明。第2・四半期のコストは82%増の27億7000万ドルに膨らんだ。
FBNセキュリティーズのアナリスト、シェブリー・セイラフィ氏は「この数字が一部投資家を利食い売りに向かわせる最大の原因」と話す。
またフェイスブック株価の株価収益率(PER)は40.4倍と、業界の中央値である25.6倍、グーグルの20.9倍を大きく上回っており、割高感が目立つ。
ただ米金融街のアナリストはフィエスブックについて、一段の上値余地があり、投資が長期的な成長を支援すると見込んでいる。
同社をカバーする証券会社50社のうち、少なくとも24社が目標株価を引き上げた。最高はパイパー・ジャフリーの146ドルで、これは前日終値の96.99ドルから50%値上がりした水準だ。
投資判断を「売り」としているのは1社のみで、米金融街では同社に対する強気な見方が圧倒的となっている。
ベアードのアナリストは「新規事業が売上高の伸びを押し上げる効果は目先限られるかもしれないが、ユーザー体験を最適化するとの経営陣の目標は、長期的には業績面で大きく実を結ぶと確信している」と分析。目標株価を96ドルから110ドルに引き上げた。
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