独バイエルが日本で新薬開発を強化、5年間に5億ユーロの研究開発費を投入へ

独バイエルが日本で新薬開発を強化、5年間に5億ユーロの研究開発費を投入へ

ドイツの医薬品・総合化学メーカー、バイエルのマライン・デッカーズ社長(写真)は10月5日の来日時の会見で、「今後の5年間に日本で5億ユーロ強の研究開発投資を行う」との方針を表明。その大部分を、新薬候補の臨床試験(治験)費用に充てる考えを明らかにした。現在、日本では28件のフェーズ3および2の試験を実施または計画しており、高齢者人口が増え続ける日本市場は「魅力的」と見なし、新薬の投入を急ぐ。

バイエルの日本における売上高は2011年1~6月期(上期)に10億ユーロ強(前年同期比4.6%増)を記録。本国のドイツ以外では3番目に大きな売上高となっている。バイエルでは医薬品、農薬、素材関連事業をバランスよく成長させることで、日本での売上高を2015年までに年率約6%ぺースで増加させる考えを明らかにした。計画が達成できた場合、15年の年間売上高は約24億ユーロ(約3000億円)に拡大する(10年は約20億ユーロ)。

すでに承認申請済みの医薬品では、心房細動患者における脳卒中発症抑制に使用するリバロキサバン、滲出型加齢黄斑変性治療薬「VEGF Trap−Eye」がある。これらの製品を軸に、ジェネリック(後発)医薬品がない領域の新製品の売り上げ比率を将来的に60%(現在約40%)に高めることを目指している。

また、バイエルにとって今年は日本法人設立から100年目に当たる年であり、100周年記念事業を予定している。そのうえで東日本大震災への復興支援を目的に記念事業の規模を縮小し、その分を被災者支援に充てることを決定。長期的な支援計画として、社員からの寄付と合わせて約7400万円を被災地支援に投じることも表明した。

(岡田広行 =東洋経済オンライン)

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