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パリ五輪開会式「過激すぎ」でも東京より好評な訳 物議を醸した開会式、東京五輪と比べる声が多出

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  • 西山 守 マーケティングコンサルタント、桜美林大学ビジネスマネジメント学群准教授
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筆者は当時、東京五輪の開会式開催中のTwitter(現X)の話題を分析したが、ピクトグラム(今回の開会式でも、当時のこの演出について掘り起こされて話題になっていた)、名作ゲームの楽曲BGMの使用、歌手・MISIAによる「君が代」独唱など、個々の企画については、ポジティブな評価も多かった。

しかしながら、全体としては、「面白くなかった」、「何を伝えたいのかわからない」、「統一感がない」、「日本の魅力が伝わっていないといった」批判がされていた。

リオ五輪での引継ぎ式のクオリティーの高さを考えると、日本には素晴らしい開会式を演出する能力も人材も揃っていたはずだ。コロナという不測の事態があったことは考慮する必要があるが、過剰なリスク回避意識がマイナスに働いてしまったことが大きいように思う。

東京五輪の開会式では、トーマス・バッハ国際オリンピック委員会会長の“長すぎる”スピーチに批判が殺到した(写真:Getty Images)

パリ五輪は、少なくとも多くの人びとの記憶に残った

不適切な言動を取った人や組織を糾弾し、ボイコットする“キャンセルカルチャー”が、東京五輪開催前後には蔓延していた。

強力なリーダーシップが不在な中、色々な人が口出しをし、多方面に忖度しながら最大公約数的に落とし所を探っていては、インパクトのあるものはできないだろう。

筆者自身、パリ五輪の開会式は高く評価はできないが、少なくともインパクトは大きく、多くの人びとの記憶に残ったことは、紛れもない事実である。

評価するかしないはさておき、「パリ五輪ではここまでやった」ということを頭に入れておけば、「もう少しやってしまっても良いのではないか」、「この程度のことは批判に値しないのではないか」と、楽観的な気持ちになれるのではないかと思うし、それが今の日本には必要なことでもあると思う。

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