パリ五輪開会式「過激すぎ」でも東京より好評な訳 物議を醸した開会式、東京五輪と比べる声が多出
多様な意見が出ている状況こそが、パリ五輪の開会式、そして比較対象としての東京五輪の開会式の特殊性を物語っているように見える。両者ともに激しい批判を浴びた点では共通しているが、その要因は真逆であり、批判の中身も大きく異なっている。
今回のパリ大会からさかのぼった、過去5回分の夏季五輪の開催地は下記の通りだ。
北京五輪は、映画監督のチャン・イーモウが演出の総監督をつとめた(同氏は2022年冬季大会も総監督をつとめる)。「口パク」疑惑、合成位映像の使用などに対する批判は起きたが、演出は高い評価を得ている。
ロンドン五輪では、映画監督のダニー・ボイルが総監督をつとめたが、イギリスのポップミュージックが満載で、映画『007』のジェームズ・ボンド役ダニエル・クレイグがエリザベス女王をエスコートするという演出もあり、イギリスらしさが出ていると高評価だった。
リオ五輪の開会式は、予算も潤沢ではなく、前出の2大会ほどの派手さはなく、話題も大きくはなかったが、ブラジルの歴史と文化をリスペクトし、最新テクノロジーを用いた演出の評判は良好であった。
ちなみにリオ五輪で思い出しておきたいのが、閉会式で日本が行った、リオから東京への引き継ぎ式だ。ハローキティやドラえもん、大空翼など日本の人気キャラクターが多数登場し、故・安倍晋三元首相がマリオに扮して登場したことで話題を集めた。
他にも東京五輪の期待感を最大限に高める優れた演出となっており、日本だけでなく、海外でも賞賛を集めた。
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