1人の女性客と実質一騎打ち状態
この日のchill chillミチルの店内は、
カップルが2組(バルコニー席)、
男性2人組が1組(店内)、
男性1人が5席(店内)、
そして女性1人で来ている客が祐子の他にもう1人いた。
この戦況は祐子が新しい顔面の破壊力を試すのにはピッタリの状況であった。バルコニー席に男と来ている2人の女性は先ずは戦線離脱している。ということはもう1人の女性客と祐子の実質一騎打ち状態なのである。
祐子は、そのライバルの容姿をなるべく気づかれないように、頭の先から足の先までチェックし戦略分析をした。
身長は157センチぐらい。体重は見た目ではわからないが恐らく40キロ半ばから後半のスレンダー体型。胸はそんなには大きくないように見えるがこれも服の上から測れない要素の1つである。
わかることはこの日、「胸」を武器にしたファッションはしていないということ。ただスカートのスリットの深さ具合から「chill chillミチル」の暗黙の出会いのシステムを熟知している女であり、ナンパ待ちでシーシャを吸う女であることが伝わってくる。
そして肝心の顔面偏差値は、日本人男性の多くが好む色白でアッサリ顔の童顔美人。目も鼻もほっぺも輪郭も全てがパーフェクトに丸みを帯びている。
もちろん丸顔は丸顔でも小さい丸顔。一言で言うなら、甘い和菓子だ。そんな雰囲気を漂わせる女性は中々手強い相手だと祐子は感じた。きっと過去の祐子であれば勝負にもならず不戦敗。ところが今は違う。
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