酷暑を快適に過ごす、色にこだわった「食材」選び 東洋医学の「五臓六腑」を取り入れて健康生活を

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たとえば秋は「肺(はい)」の季節で、乾燥しやすくなります。そのため、からだを潤わせる梨や山いもなどを積極的に摂るようになるでしょう。つまり、その時々のからだ(臓)が必要としている食材、というわけです。

また、臓活では、なによりバランスを大切にしますから、食材のかたよりや摂りすぎを防ぐといった側面からも、理にかなっていて、大きなメリットがあるのです。

いくら臓に良いからといって、同じ食材ばかりを毎日食べつづけたり、過剰摂取したりすると、かえって臓の負担になってしまいます。「過ぎたるは及ばざるがごとし」ということですね。

五臓の働きを促す「旬のもの」をバランス良く取り入れ、季節に合わせた食事を楽しむのも臓活なのです。

旬のものを取り入れて
バランス良く
食のかたよりを防ぐ

「春・夏」に取り入れたい食材の色

「旬のもの」と合わせて、臓活習慣に取り入れていただきたいのが、五臓それぞれと相性の良い「五色」を意識した、食材選びです。

「五色」とは、青(緑)色、赤色、黄色、白色、黒色に分けられます。たとえば、菜の花やセロリは青(緑)色など、そのまま食材の見た目の色によって、五臓それぞれに有効な働きがあるとされます。

青(緑)色は「肝(かん)」、赤色は「心(しん)」、黄色は「脾(ひ)」、白色は「肺(はい)」、黒色は「腎(じん)」を活かしますが、この五臓それぞれに対応する色を覚えておくだけでも、食材選びのヒントとなるはずです。

さて、「肝」とつながる季節である春に取り入れたいのは、「青(緑)」色の食材。

春に旬を迎える緑色の野菜は、滞りがちな気や血(けつ)の流れをスムーズにして、巡りを良くしてくれます。なかでも、春菊や菜の花、春キャベツ、ニラ、セロリ、香味野菜のパクチーなどがおすすめです。

また、「心」とつながる季節である夏に取り入れたいのは、「赤」色の食材。暑い季節ですから、熱を持ちやすいからだをクールダウンさせてくれる、トマト、スイカ、小豆や、旬のきゅうり、冬瓜などを摂りましょう。

ただし夏の野菜はからだを冷やすので、冷え性の方は、摂るのは朝より夜のほうがいいでしょう。

季節に合わせた食材選びには
それぞれに対応する
「五色」を覚えておく
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