ミセスのMV炎上「コロンブス」が犯した恐ろしい罪 YouTubeは公開後に批判のコメントが相次いだ

拡大
縮小

アメリカ大陸に到達したことで知られる、探検家のコロンブスには、もう一つの顔がある。

それは、侵略者であり、奴隷商人としての顔である。

1492年8月3日、コロンブスが率いる船団は、西回りでインドを目指して、スペインの港を出港。ひたすら西に向かう。

その2カ月後の10月、コロンブスたちは、サン・サルバドル島に到着。コロンブス自身はそこをインドだと考えていたが、実際は、アメリカ海域であった(結局、コロンブスは勘違いしたまま、生涯を終えた)。

これが後に、「新大陸の発見(現在は「到達」という)」と呼ばれることになる。

しかし、「発見」も何も、すでにそこには人々が住んでいたのである。現地にいた先住民からすれば、コロンブスたちは侵略者以外の何者でもなかった。

コロンブスたちは、島に住んでいた先住民たちが大人しくて温和なのをいいことに、好き勝手に振る舞う。出会ってすぐに物々交換を始めたのだが、相手からは綿や食料などを得ておきながら、自分たちが渡したのはガラクタばかりだった。

物々交換はエスカレートしていき、しまいには、「ヒモ1本を金と交換した」という不届き者も現れる。

二束三文のガラクタに喜ぶ先住民に、コロンブスはこんな感想をもらしている。

「彼らは非常に喜び、まったく素晴らしいほど我々になついてしまったのであります」

行動がエスカレートしたコロンブス

物だけではない。コロンブスは、ガイドとして先住民たちを無理矢理連れ去って、小さな島々を案内させては、島に勝手に名前をつけていった。

強引な行動に出られたのは、彼らが武器を持っていなかったからだ。コロンブスが剣を見せると、先住民たちは驚きの反応を見せた。

「彼らは武器を持っていませんし、それがどんな物かも知りません。私が彼らに剣を見せましたところ、刃のほうを持って、知らないがために手を切ってしまったのです」

先住民たちが抵抗する武器を持たないと知ると、コロンブスの彼らを見る目は、完全に奴隷を見定めるものになっていく。日記には、体型に関する記述が目立つ。

「彼らは皆そろって背丈が高く、顔つきもよく、よい姿をしているのであります」

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【動物研究家】パンク町田に密着し、知られざる一面に迫る
【動物研究家】パンク町田に密着し、知られざる一面に迫る
作家・角田光代と考える、激動の時代に「物語」が果たす役割
作家・角田光代と考える、激動の時代に「物語」が果たす役割
作家・角田光代と考える、『源氏物語』が現代人に語りかけるもの
作家・角田光代と考える、『源氏物語』が現代人に語りかけるもの
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT