都知事選を前に「蓮舫叩き」が盛り上がる事情 小池氏は出馬表明を遅らせ「公務に専念」と沈黙

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今回、突然の出馬宣言で勝負を仕掛けたのが蓮舫氏。5月27日午後、党本部で記者会見し、冒頭で都知事選出馬を宣言したうえで「『反自民・非小池』を掲げて、広範な都民の支援を得る」との理由から、無所属で戦う考えを示した。蓮舫氏を担ぎ出した立憲民主と共産両党は、「事実上の立憲・共産統一候補」として全面支援する構えだが、蓮舫氏としては「無党派層も含め、幅広い支持を得られなければ勝機はない」との判断からとみられる。

対する小池氏は3選出馬にあたり、表向きは無所属だが、自らが率いる地域政党・都民ファーストを推薦母体とし、現在の都議会運営で協力関係にある公明党に加え、自民党の協力も受ける構え。さらに、反共産の連合の間接的支援も働きかけるとみられている。

石丸、田母神、清水氏ら出馬も、維新や日本保守党は擁立見送りへ

その一方で、今回都知事選にはすでに、広島県安芸高田市市長の石丸伸二氏(41)、元航空幕僚長の田母神俊雄氏(75)、有名タレントの清水国明氏(73)ら知名度のある候補を含め30人以上が出馬表明しており、候補者数が過去最多となるのは確実だ。

ただ、当初は候補者を擁立して参戦の構えだった、日本維新の会や新興勢力で先の東京15区補欠選挙でも健闘した日本保守党は、いずれも「初の女性総理候補」に名前が挙がってきた小池、蓮舫両氏の“2強対決”となることを見越し、「出ても影が薄く党勢拡大につながらないとの判断から、今回は候補擁立を見送る構え」(選挙アナリスト)だとされる。

そこで注目されるのが「小池VS蓮舫」の論戦。蓮舫氏は出馬会見の中で、「小池氏が公約に掲げた『七つのゼロ』は何も達成できていない」と指摘したうえで、ここにきての小池氏の自民接近について「自民党政治の延命に手を貸す結果となる」と厳しく批判した。

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