清原達郎氏が語る「四季報夏号は特別」の理由 元長者番付1位の投資家が伝授する四季報の読み方

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

例えば今日は証券コード6000番台の機械セクターを全部読む、という具合です。これはオンライン版でもできなくはありませんが正直苦痛です。紙をパラパラとめくっていくほうが楽です。

夏号だけは紙版を買うのも手

退社後に初の著書を上梓し、ベストセラーに。『わが投資術 市場は誰に微笑むか』(講談社)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

ではパラパラめくりながら何を見るかというと、まず「業績予想」、次に「コメント」、「自己資本比率」、続いて「PER(株価収益率)」「PBR(株価純資産倍率)」(この2つは自分で暗算するのですが)、「株主」の順で、それで終わりです。何も私に特別なノウハウがあるわけではありません。

最近はセクターが異なる上場したての旧マザーズ銘柄などが紛れ込んでいて見づらくなりましたが、そういうものは飛ばして見ていけばいいのです。そうすると業界の動きがとてもよくわかります。業界のアナリストからレクチャーを受けたのと同程度の知識が得られるでしょう。

いくつかの業界を見ていけばマクロ経済がどの方向に進んでいるのかも見当がついてきます。個人投資家の方がそこまでするのは大変だと思うのでお勧めはしませんが、普段はオンライン版を使っていても世の中の流れをつかむために夏号だけは紙版を買って、パラパラとめくってみるというのも手なのかもしれません。

清原 達郎 投資家

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

きよはら・たつろう / Taturo Kiyohara

1981年、東京大学教養学部(国際関係論)卒業。同年、野村證券に入社、海外投資顧問室に配属。スタンフォード大学で経営学修士号(MBA)取得後、1986年に野村證券NY支店に配属。1991年、ゴールドマン・サックス証券東京支店に転職。その後モルガン・スタンレー証券、スパークス投資顧問を経て、98年、タワー投資顧問で基幹ファンド「タワーK1ファンド」をローンチ。2005年に発表された最後の高額納税者名簿(長者番付)で全国トップに躍り出る。2023年、「タワーK1ファンド」の運用を終了し、退社。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事