暑いと株価も上がる?「ラニーニャの夏」の実態 気象庁データと日経平均株価の関係を調査

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(写真:x__nan.nan__x/PIXTA)

5月10日に気象庁から、秋にかけてラニーニャが発生する確率が60%と発表されました。1カ月前の公表では50%でしたから確率が上昇しており、この夏からラニーニャが発生する見通しが高まっています。

ラニーニャは南米ペルー沖の海面水温が低くなる一方で、東南アジア近海の海水温が高くなる現象です。このため、夏の時期は日本の南からの太平洋高気圧の勢力が強まり“暑い夏”が予測されます。

実は「夏は暑いほうが景気や株価に良い」というのが、経済や株式市場の専門家の間で常識的な話とされています。ラニーニャは暑い夏となるなら、暑い夏の株価が高いのですから、ラニーニャの夏の株価は高くなりそうです。今回はラニーニャと夏の株価の関係を紹介しましょう。

ラニーニャと日経平均株価の関係

まずは検証結果です。データは気象庁のウェブサイトのものを使います。ラニーニャは季節単位で公表されており1949年からの統計で該当する夏(6月~8月)は合計して19回ありました。

下図は結果です。図中の〇印の8月は0.91%となっています。これは、過去のラニーニャに該当する19回の8月の日経平均株価の騰落率を平均すると0.91%上昇したことを示しています。

一方、母数となる75回の過去の8月の日経平均株価の騰落率平均が0.55%で、ラニーニャの8月は、0.36%、これを上回っています。つまり、ラニーニャの8月は、そうでない8月と比べて株高の傾向があることがわかります。7月も同様に、ラニーニャのほうが株高でした。ラニーニャの7月は平均して、1.29%上昇しています。

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