北海道コンビニ首位守るセイコーマートの独自性

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苦戦した本州も反撃の芽が出てきた。地元卸の廃業等で直営化した茨城、埼玉の店舗が一気に黒字転換したのだ。

きっかけは東日本大震災。ヨーグルト、牛乳、納豆など本州で枯渇した商品を北海道から調達し、品切れを起こさなかった。近隣客から「安い」「北海道産品に強く物資が豊富」との評価を受けるようになった。

客足は衰えず、関東の既存店売上高は前年同期比1割増が続く。今後は関東でも出店を検討する。

大手寡占が進むコンビニ業界。しかし、北の大地で鍛え抜かれた小さな巨人の経営戦略は、準大手以下が生き残る一つの道を示している。

(週刊東洋経済2011年8月13・20日合併特大号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

 

山川 清弘 「会社四季報オンライン」編集部 編集委員

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やまかわ・きよひろ / Kiyohiro Yamakawa

1967年、東京都生まれ。91年、早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。東洋経済新報社に入社後、記者として放送、ゼネコン、銀行、コンビニ、旅行など担当。98~99年、英オックスフォード大学に留学(ロイター・フェロー)。『会社四季報プロ500』編集長、『会社四季報』副編集長、『週刊東洋経済プラス』編集長などを経て現職。日本証券アナリスト協会認定アナリスト、日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト。著書に『世界のメディア王 マードックの謎』(今井澂氏との共著、東洋経済新報社)、『ホテル御三家 帝国ホテル、オークラ、ニューオータニ』(幻冬舎新書)など。

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