後継者不在率が3年連続で全国最低の三重県の取り組みに迫る。
後継者不足や事業環境の悪化で廃業リスクが高まる日本の中小企業。一方、M&Aを契機とした業績回復や海外挑戦といった明るい動きも見られる。
『週刊東洋経済』5月25日号の特集は「中小企業 大廃業時代の処方箋」。中小企業の新たな生き方を探る。
中小企業経営者にとって事業承継は深刻な悩みだ。
帝国データバンクの調査によると後継者がいないと答えた「後継者不在率」は全国平均で約54%。半分以上の企業が後継者不足に直面していることになる。帝国データバンク情報統括部の飯島大介氏は「後継者難による倒産も増えている」と指摘する。
注目を集めるのが三重県の取り組みだ。官民一体の支援が功を奏して後継者不在率は3年連続で全国最低の約30%。2017年の約69%から大幅に低下した。
JRと近鉄の津駅から徒歩10分ほどのオフィスビル。ここには、国が中小企業の支援を目的に都道府県へ設置した「事業承継・引継ぎ支援センター」「よろず支援拠点」などの公的機関や商工会連合会などの商工関係団体が入居する。
公的機関と商工関係団体が密に連携
三重県事業承継・引継ぎ支援センターの後藤悦夫統括責任者は「中小企業支援を行う各種団体が同じ建物に入居しており、公的機関と商工関係団体とが密に連携を取れるのは強みだ」と語る。
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