2010年にM&A仲介のサクシードを創業した。
後継者不足や事業環境の悪化で廃業リスクが高まる日本の中小企業。一方、M&Aを契機とした業績回復や海外挑戦といった明るい動きも見られる。
『週刊東洋経済』5月25日号の特集は「中小企業 大廃業時代の処方箋」。中小企業の新たな生き方を探る。
中小企業を地域の資源とみて、各社の経営や事業承継を支援するのがサクシードだ。地域企業同士のM&A仲介に特化したウェブプラットフォーム「ツグナラ」を14都府県で展開。売り手側の企業が買い手を逆指名できる仕組みが特徴だ。中小企業の伴走支援にかける思いを水沼啓幸代表に聞いた。
──そもそもなぜ今の会社を立ち上げたのでしょうか。
地元銀行勤務時代に中小企業経営者と積極的につながったことが大きい。中小企業はいろんな課題を抱えており、地元にサポートの機能があれば必要とされるのでは。そんな仮説を立てて起業した。
地域内企業同士のM&Aにこだわる
──なぜツグナラを立ち上げたのでしょうか。
最初は家庭教師的に伴走支援していた中小企業の跡継ぎたちが社長になると、廃業する同業のM&Aの話が来たけどどうしたらいいか、と相談してくるようになった。
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