「M-1見てない」芸人の"まさかの告白"に抱く共感 COWCOWの多田「人の活躍が見られなくなった」

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ところが、2024年2月18日にABEMAで放送された「チャンスの時間」では、お笑いコンビ「COWCOW」の多田健二が、司会を務めるお笑いコンビ「千鳥」の大悟から「M-1、見ました?」と尋ねられると、態度が何やらおかしい。言いづらそうにしながら「M-1、ちょっと、見てない……」と発言。

COWCOW M-1 吉本興業 真山知幸
COWCOWの多田健二(写真:吉本興業HPより引用)

スタジオが「そんな芸人いるんですか?」と騒然となるなか、大悟が「なんか理由があって?」と聞いたところ、多田が答えたのが、この言葉である。

「何年か前から人の活躍が見られなくなりまして……」*2

思わぬ理由に、「これが人間!」とスタジオは爆笑に包まれながらも、どこかみなホッとしたような表情にも見える。視聴者も肩の力がふっと抜けたことだろう。

自分以外の誰かががんばる姿は大いに刺激になるが、「それに比べて自分は……」と落ち込むことだってある。思えばSNS全盛期の今、これほど人の活躍を目の当たりにする時代は、これまでなかった。

見たくないときは、情報をシャットアウトすればよい。そう気づかせてくれる「神回答」である。

【神回答ポイント】
自分の弱さを隠さないぶっちゃけ話は、聞く人の心をほぐす力がある。ちなみに私も、売れっ子によるSNSでの度重なる増刷報告は、目にしないように工夫している。

コンプレックスは開示すると気が楽になる

スラヴォイ・ジジェクは、スロベニア生まれの哲学者。ラカン派精神分析とヘーゲル哲学を軸にしながら、政治経済だけではなく、文学や映画をも縦横無尽に論じている。

歯に衣着せぬ物言いで時事を斬り、「現代思想界の鬼才」ともいわれるジジェク。インタビュー中に、自身がマシンガントークをする理由について説明して、話題を呼んだ。

ジジェクは「私には劣等感(コンプレックス)がある」と切り出し、自分が話し続けることについて、こんな意外な心情を明かしている。

「私が1秒でも喋るのを止めると、あなたに私が喋ってる内容を理解する余裕を与えることになり、内容がクソだってあなたにバレてしまう。あなたの気を散らすために喋り続けるしかないんだ」

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