明治「ザバス」が絶好調!プロテイン飲料最前線 まだ伸びるタンパク質市場へ「オイコス」も参戦
継続的に購入してもらうため、明治も絶えず新商品を投入してきた。
ザバス飲料の主軸はタンパク質15グラムを含む商品群だが、昨年3月には20グラムを含むチョコレート風味の飲料を発売。昨年10月にはキャラメル風味の飲料も投入した。従来、タンパク質20グラムの商品は430ミリリットルの要冷蔵品のみだった。常温保存可能な200ミリリットルの商品では初のタンパク量だ。
従来品よりも値段は高めだ。タンパク質15グラムの商品はコンビニ店頭で税抜169円程度だが、20グラムの商品は税抜205円程度。それでも、小容量、高タンパク、常温保存可能という点が評価され、2023年度のザバス飲料の売り上げを押し上げた。
明治のスポーツマーケティング部でザバス飲料を担当する藤本章太郎氏は「より多くのタンパク質を摂りたいヘビーユーザーの深耕に成功した。価格差があっても、タンパク質を多く摂取できる価値を感じてもらえた」と語る。
根強い「おいしくない」イメージ
もう1つの要因は、マイナスイメージを覆す味作りだ。
プロテイン粉末や飲料は、いまだに「まずい」イメージを持たれることもある。タンパク質はおいしさに寄与する成分でなく、ダマになりやすい。おいしく、なめらかで常温保存可能な商品へ仕立てるのは至難の業だ。
しかし、ザバス飲料は一度飲めば「意外とおいしい」と評価されることも多い。明治は長年、乳飲料を製造し、粉末タイプのザバスも40年以上の歴史がある。乳飲料とタンパク研究の知見で、味を評価してもらえる飲料を実現させた。
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