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「運」で未来が決まる理不尽な社会に怒っていい 「だってしょうがなくね?」のままでいいのか

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  • 井手 英策 慶應義塾大学経済学部教授
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政治の世界では、目をおおいたくなるような、くだらない事件が次々と起きています。だから私たちは、行動しない、世の中に異議申し立てをしない、そんな自分のことをたなにあげ、ついつい政治家をさげすみ、ののしることで満足してしまいがちです。

でも、ひとにぎりであれ、心ある政治家はいます。政治家や他人の悪口を言っているだけでは何も変わらないことに気づいている人たちだって大勢います。

今こそ大切な一票を

政治を使いこなそうと思えば、将来のビジョンを示す政党を見きわめ、大切な一票を投じていかねばなりません。

そのためには、さまざまな政策の束を読みとき、比べ、選びとる、私たちの眼力が問われます。そんな力を身につけないかぎり、政治家の悪口など何の役にもたたないことを私たちは知っています。

これはしんどいことです。めんどくさいことです。

でも、私たちが公正さについて考え、理不尽さに怒り、それを表現するようになったとき、そのときが本当のスタートではないでしょうか。

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政治を好き勝手にあやつり、世の中をわが物のように扱ってきた人たちは、私たちをおそれ、私たちの幸せを本気で考えなければならなくなるはずですから。

政治に失望し、だまりこむのではなく、信じ、怒り、発言する。そのためには知らなくてはなりません。私たち一人ひとりにとっての理想の未来を思い描かねばなりません。

自分たちの生きる社会の理不尽さに気づき、答えをさがそうとあれこれ考え、語りあう。

そんなささやかな努力の先に、未来の幸せだけでなく、いまの目の前の幸せも大事にできる、おだやかな世界が待っているのではないでしょうか。

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