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なぜ「厚底シューズ」を見ると気分が悪くなるのか 日本企業が競争で勝てなかった根本原因は何か

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  • 小幡 績 慶応義塾大学大学院教授
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この10数年流行している、プラットフォームビジネスというのもまさにそうで、アップルストアやアマゾン・ドットコム、そしてメタ・プラットフォームズ、アルファベット(グーグル)などの広告ビジネスなどだ。

だが、これらは19世紀から同じであり、百貨店もコンビニエンスストアもみなプラットフォームにすぎないし、アパレルのブランドもプラットフォーム、ユニクロのコラボもプラットフォーム、芸能事務所もプラットフォーム、みなプラットフォームなのだ。

なぜ、こんな当たり前のことを長々と書いてきたかというと、経営学者やビジネスメディア、政策アドバイザーなどがみんな間違った主張、提言、アドバイスをしているからだ。

彼らはこぞって、日本はリスクテイクしてテクノロジーを生み出せなくなった、日本企業は効率化ばかりになってチャレンジがなくなった、探索がなくなった、などと主張している。実際、政府は半導体の生産設備に何千億円も補助するらしい。

日本企業が弱かったのは「ビジネスモデル」だ

だが、日本企業が弱かったのは、コンテンツではないし、発明が足りなかったわけでも、テクノロジーがだめなわけでもない。要はビジネスモデルだ、ということを認めずに、エネルギーとカネの9割、および社運を技術革新にかけてきたからだ。

シャープも東芝も、破綻したエルピーダも、そしてソニーグループもだ。日立の復活や成功は、「製作所」から「ルマーダ」(ITやプロダクトのように別々のビジネスをしていた部隊が、協働して1つの顧客とともに課題を解決することができるビジネスモデル)に乗り換えたからだ。つまり、工場で生み出されるテクノロジーと製品がすべて、という考え方から、顧客との関係において、テクノロジーを用いるという考え方に変わったからだ。

もちろん、今や、多くの企業が気づいている。私は、いまだに気づいていない、学者、メディア、有識者、政府に、この警告をしたい、というのが、このつまらない、厚底話のただ1つの目的である。

(本編はここで終了です。このあとは競馬好きの筆者が週末の競馬レースを予想するコーナーです。あらかじめご了承ください)

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