日本最強のペット犬は、「偶然の産物」だった プードルが7年連続王者に輝いている理由
ひとつめの出来事は2003年に起きた。突如3位に浮上した年だ。郵政事業庁から事業を引き継いだ、日本郵政公社が営業を開始。大きな変革を迎えていたこの年に、プードルに起きていた事件が、「ヘアカット革命」である。
プードルに起きていた「ヘアカット革命」とは
今のプードルと言えば、ふさふさの毛並みやまるでぬいぐるみのような愛らしい姿が一般的。
ただ、思い出せる人もいるかもしれないが、かつてプードルといえば、ミンクのファーを着ている様にゴージャスな姿だったのではないだろうか。
このカット、おしゃれだけが目的ではない。意外に思われるかもしれないが、もともとプードルは水猟犬。猟の際に水に濡れても、重くならないように不要な毛を刈り上げる機能面から進化したスタイルなのだ。何十年も、プードルのカットと言えばコレだった。
それが2003年に転機を迎える。常識となっていたプードルのカットとまったく違う「テディベアカット」が世界中で大ブームとなった。米国で人気の連続ドラマ「ゴシップガール」に出演していた人気女優を始め、世界中のセレブがテディベアカットのプードルに心を奪われた。
このテディベアカットを考案したのがなんと日本人。東京・目黒のペットショップ『DogMan』で代表を務める江頭重知さんだ。当時、アンティークのテディベアを持っていたという江頭さん、それをプードルに生かせないかと試行錯誤を繰り返しテディベアカットが誕生したという。
自分が飼っていたプードルをテディベアカットにして散歩しているうちに、ほかのプードルの飼い主から次々とカットを依頼されるようになったとか。散歩をしていた時の写真を見ると、確かに声を掛けたくなるほど可愛い。
時間とともに、徐々に口コミで広まり、最高で1年先まで予約が埋まっている時もあったとか。その後、雑誌やメディアでも取り上げられ、テディベアカットは大人気となり、国境を超え、世界中のプードルの新たな定番になった。
テディベアカットが広まったことで、ワンちゃんたちはヘアカットによって、もっともっと可愛く変身出来る事を世間に知らしめた。
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