このように、韓国中の病院から医師たちが消えている背景には医学部定員「2000人増」をめぐる立場の鮮明な違いがあるわけだが、その「2000人」には早くも熱い視線が注がれている。
それでも消えない「わが子は医学部に」
2024年3月22日付の全国紙『ハンギョレ』によれば、尹政権が「2000人」の大部分を地方大学に割り当てようとしていると知り、小学生の親から学習塾に「今のうちから子どもを地方に『留学』させたほうがいいでしょうか」という問い合わせが相次いでいるとのことだ。
あまりに気が早いのでは、と笑ってしまったが、医師たちの職場放棄を「無責任だ」と批判しつつ、わが子は医師にしたい親がいかに多いかを物語っている。「医学部信仰」とでもいえる風潮だが、これは日本でも見られる。そういう観点からも、韓国で続く医療現場の混乱をウォッチする価値はありそうだ。
