「株は5月に売却せよ」が日本株に当てはまらぬ訳 米大統領選挙でパフォーマンス爆上がり?

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この格言は、単に5月に株を売るよう注意喚起しているだけではなく、「5月から9月中旬にかけて株価は下がる傾向にあるので、5月のうちにいったん売却しておきましょう。そして、9月中旬からは株価が上がる傾向にあるので、投資を再開するのはそれ以降にしましょう」という意味を含んでいます。

この他にも、株価は特に10月末頃から堅調となる傾向にあることから、毎年10月31日に開催されるハロウィーンにちなんで、「株はハロウィーンに買え」との投資格言もあります。

日経平均を基に株価のパフォーマンスを検証してみた結果

それでは実際、売った方がいいと言われる5月直前の4月末に売って10月末に買い戻す、という戦略は有効なのでしょうか。1991年10月~2023年4月の日経平均株価データから、以下それぞれの戦略を取った場合の株式パフォーマンスを調べてみました。

1.10月末に買い、4月末に売る戦略 
2.4月末に買い、10月末に売る戦略 
3.売買せず継続保有する戦略

結果として下図の通り、パフォーマンスに圧倒的な差異を見出すことができました。

(『月41万円の“不労所得”をもらう億リーマンが教える 「爆配当」株投資』より)
1.10月末に買い、4月末に売る戦略:資産は391%となる(100万円が391万円になる)
2.4月末に買い、10月末に売る戦略:資産は47%となる(100万円が47万円になる)
3.売買せず継続保有する戦略:資産は177%となる(100万円が177万円になる)

一方で、アベノミクスの取り組みが始まって以降ここ10年(2013年4月~2023年4月)にデータを絞ると、先ほどとは少し傾向の異なる結果が得られました。(下図)

(『月41万円の“不労所得”をもらう億リーマンが教える 「爆配当」株投資』より)
1.10月末に買い、4月末に売る戦略:資産は125%となる(100万円が125万円になる)
2.4月末に買い、10月末に売る戦略:資産は171%となる(100万円が171万円になる)
3.売買せず継続保有する戦略:資産は223%となる(100万円が223万円になる)

長期的には、10月末に買って4月末に売るという戦略は有効かと思われますが、ここ10年については、売買をせずにずっと持ち続ける方がパフォーマンスは高くなっています。 

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