金融機関の利ざや縮小が止まらない 日銀緩和の長期化がリスクに
[東京 23日 ロイター] - 長引く超低金利環境を背景に、金融機関の利ざや縮小が止まらない。収益力の目安のひとつとなる総資金利ざやがマイナスになる「逆ざや」転落も、じわりと増加している。日銀が掲げる2%の物価目標の実現には時間がかかるとみられる中、大規模な金融緩和の長期化がリスクとして意識されつつある。
好決算でも本業は低迷続く
地方銀行の2014年度決算をみると、最終利益が高水準を維持し、貸出が伸びているにもかかわらず、利息収入が減少している。
地方銀行64行の15年3月末の貸出金は、前年比プラス4.1%の178兆円程度だったが、貸出金利息などの資金運用収益から預金利息などの資金調達費用を差し引いた資金利益は、同マイナス0.5%だった。第二地方銀行41行は貸出が同プラス2.8%だったが、資金利益は同マイナス6.5%となった。
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