日経平均は年前半4万2000円まで上昇の可能性 東証改革の成果は短期的に株価に織り込まれた
このように、海外投資家による東証のPBR改革期待は一巡しそうなものの、さらなる米国株高と円安が続くようなら、日本株の今年前半の上昇基調は続くとみている。
年前半にもう一段の高値の可能性、年後半は波乱も想定
日経平均の今年の高値予想株価については「3万8000円前後(3~5月)」としていたが、今回は「4万円超~4万2000円(3~6月)」に上方修正する。また、安値も「3万4000円(10月)」から「3万5000円程度(10月)」に上方修正したい。
ここからは高値圏での短期的な調整局面も想定されるため、株価の値動きには一層注意したい。3月7日には日本銀行の中川順子審議委員の島根県の金融経済懇談会での発言で18~19日に開催される日銀金融政策決定会合でのマイナス金利解除がにわかに意識され始めたが、その次の4月25~26日の会合も含め、金融政策正常化のタイミングや、3月春闘後の中小企業を含めた賃上げ動向も見極めたいところだ。
今後の日本株の物色は、米国株の上昇局面ではやはり半導体・AI関連株が主導になるとみているが、3月の配当権利取りの買いも活発になっていることから、景気に左右されずに収益を稼ぐことができる「ディフェンシブ系高配当株」にも注目したい。
最後に、もし日経平均がこのあと上記のような高値に到達したとしても、今年は11月5日にアメリカの大統領選挙を控えており、年後半に向けては波乱も予想される。
同国経済はソフトランディング(軟着陸)の可能性がある一方で、景気後退リスクもくすぶっている。仮に、アメリカ企業の業績が極度に悪化するというリスクシナリオが実現すれば、影響を受けやすい日経平均は3万5000円を下回る場面もあると、頭の片隅に入れておきたい。
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