フジテレビ、「決断」は浮上に繋がるのか

米国の新ライバルに番組を提供

今回新シリーズを制作する『テラスハウス』は、地上波放送を開始した2012年当初から、ツイッターやフェイスブックなどソーシャルメディアと連携し、YouTubeでも配信するなど、ネットへの展開を積極的に行ったことで、テレビを見ない若年層の取り込みに成功した番組だ。

若者が共同生活を送り、そこで繰り広げられる恋愛模様を伝えるテラスハウスの一場面

YouTubeで配信した地上波未公開映像の再生数は累計2億8000万回に上り、日本のテレビ番組の中では歴代1位の記録をたたき出した。2013年にはヤフーの検索ワードランキング・テレビ番組部門で「あまちゃん」「半沢直樹」に続く第3位を獲得している

ネットフリックスとしては、新しいマーケットを開拓するに当たって、フジを通し日本の視聴者のニーズを知ることもできる。

制作費用はネットフリックス持ち?

フジにもメリットがある。「まだ、(ネットフリックス初のオリジナルドラマで総制作費100億円といわれる)『ハウス・オブ・カード』ほどの大きなお金を出す気はないようだね。いつかああいう大きなことを日本でして欲しいという気持ちがある。私が企画を出したい」という大多常務の発言からすると、番組制作費はネットフリックスが持つと推測される。オリジナル番組の制作費は「通常の日本の番組程度」(大多常務)なので、数千万円だろう。

しかも今回制作するコンテンツの著作権はフジテレビに帰属する。ネットフリックスでの配信後一定期間を経て地上波、BS、CSで放送、フジテレビオンデマンドなどで配信する。つまり、推測通りであればフジは制作費をかけずに自社番組を作ることができるのだ。

ただし契約の詳細は明かされていない。大多氏がこれまで手掛けてきたトレンディドラマなど、フジが持つコンテンツをネットフリックスに配信するかしないかは明らかにされなかった。

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