日テレ「ZIP!」の仕掛け人が挑むHuluの奇策 ネット時代にテレビ局が果たす役割とは?
「なぜかいつも起ち上げメンバーとして指名される」と三枝孝臣は笑う。理由は明白だ。日本テレビの朝の情報番組「スッキリ!!」「ZIP!」「シューイチ」、バラエティ番組「しゃべくり007」など、名だたる番組に企画・演出・プロデューサーとして起ち上げから関わり、高視聴率番組として軌道に乗せてきた。
そんなテレビ業界を代表するヒットメーカーが、初めてネット向けドラマ制作に挑んだ。「THE LAST COP / ラストコップ」は、日テレとHuluの共同製作ドラマとして、第1話を6月19日「金曜ロードSHOW!」の時間枠で放送し、放送直後に第2話をHuluで配信。第3話以降は毎週金曜日に1話ずつ配信される。
ネットフリックスの受賞がきっかけ
Huluは2011年に日本に進出。昨年の4月、日テレが米Huluから日本事業を譲り受けた際、三枝はその運営会社であるHJホールディングスのコンテンツ制作部長に就任した。
「Huluだけで見られるオリジナル作品が必要だと考えた。前年の2013年に米国の動画配信会社ネットフリックスがドラマ『ハウス・オブ・カード』を制作したことが大きく影響している。テレビ放送は一切なく、ネット配信のみだったにもかかわらず、全米で話題となり、ネットドラマとして初めてエミー賞を受賞した。時代の趨勢を感じた」
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