フジテレビ、「決断」は浮上に繋がるのか

米国の新ライバルに番組を提供

フジの大多常務(左)とネットフリックスのピーターズ日本法人社長。ライバルとなりうる両社が、今後互いにメリットを生み出せるのか

『東京ラブストーリー』『101回目のプロポーズ』など往年のヒットドラマを生み出した名プロデューサーであり、フジテレビジョンのドラマ制作の看板的存在である大多亮常務が、久しぶりに公の場で笑顔を見せた。

6月17日にフジが本社で開いた共同記者会見。有料動画配信サービス・世界最大手の米ネットフリックスが今秋に日本上陸を果たすと同時に、同社で配信するオリジナル番組を、フジが制作すると発表した。まずは恋愛バラエティ番組『テラスハウス』の新シリーズと、新作の連続ドラマ『アンダーウェア』を提供する。

ともに狙うは”若い世代”

ネットフリックスからフジに、オリジナルドラマの制作依頼がきたのは1年ほど前。ネットフリックスは、世界50カ国でサービスを展開し、会員数は6200万人超、発祥の地・米国では全世帯の4分の1が利用者だ。

ただ、多くがケーブルテレビなどに加入し、有料でテレビ番組を視聴している米国とは異なり、無料でテレビを見ることに慣れている日本市場において、どれだけの有料会員を獲得できるか、疑問視する声は多い。実際に同業の米フールーは2011年に日本に進出したが、結局思うほど会員数が伸びず、日本テレビ放送網に事業を売却している。この国で有料配信を普及させることは「かなり厳しい」(テレビ局役員)。

ネットフリックスにとっては、日本のコンテンツのほとんどを握る民放キー局がどの程度番組を供給してくれるかが会員獲得のカギを握っており、各局の動向に注目が集まっていた。そんななか、最初に手を組んだのがフジだった。

ネットフリックス日本法人のグレッグ・ピーターズ社長は「フジテレビはすばらしいコンテンツクリエーターで、彼らのコンテンツは多くの視聴者に愛されていることも非常に魅力」と話す。「ネットフリックスが日本でまず狙うのが10~20代。このターゲットはフジテレビが得意とするところでもあり親和性がある」(大多常務)。

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