停滞するDeNA、「280億円減損で赤字」の正念場 屋台骨のゲーム事業は戦略を大幅見直しへ
かつてソーシャルゲームで急成長を遂げたディー・エヌ・エー(DeNA)が、もがいている。
IT大手のDeNAは2月7日、2024年3月期第3四半期決算(国際会計基準)を発表した。売上収益は前年同期比2.7%増の1041億円だった一方、営業損益は276億円の赤字(前年同期は50億円の黒字)に転落した。通期でも赤字となる見通しという。
この決算を受けて、DeNAの株価は急落した。足元では1250円前後と、2月7日終値の1528円と比べ2割近くも下がっている。
柱のゲーム事業の利益は95%減
赤字に陥った最大の要因は、約276億円の減損損失を計上したことにある。
DeNAの事業領域は、①スマホやブラウザゲームを提供するゲーム事業、②ライブストリーミング事業、③野球・バスケなどのスポーツ事業、④ヘルスケア・メディカル事業に大きく分けられる。
今回の減損のうち、とくに大きな損失を出したのがゲーム事業だ。ソフトウェア関連などで114億円の減損を計上した。ゲーム事業の第3四半期累計の売上収益は前年同期比16.5%減の390億円、利益に関しては減損影響を除いても同95.5%減の2.5億円と、厳しい状況に陥っている。
DeNAにとってゲーム事業は、今も全社売上高の約5割を稼ぐ屋台骨だ。それがなぜ苦境に立たされているのか。
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