MIXI、苦闘続く「モンスト頼み」脱却への高い壁 かつての教訓生かすも、いまだ売上の7割を依存

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かつてSNS「mixi」で一世を風靡したMIXI。いま再び、一本足打法からの脱却にもがいている(撮影:今井康一)

「『モンスト』一本足からの脱却に、想定より時間がかかっている」

スマートフォンゲーム『モンスターストライク』を運営するMIXIの木村弘毅社長は、会社の現状をそう明かす。

かつてSNS「mixi」で一世を風靡したMIXI。スマホの普及への対応の遅れにより、フェイスブックやLINEなどにユーザーを奪われ、mixiの広告収入に依存していた業績は一時、ジリ貧状態に落ち込んだ。

起死回生をもたらしたのが、モンストの大ヒットだ。

2013年に正式リリースされてから急成長を遂げ、累計利用者数は6200万人を突破。10年以上経った今も、「鬼滅の刃」「推しの子」といった他社の有力IPとのコラボイベントなどの施策によってユーザーを呼び込み、国内のスマホゲームの売上高ランキングでは毎年上位に位置している。

モンスト関連収益はピークの約半分に

ただ、そのモンストも一時期ほどの勢いはない。

セグメントの区分方法の変更などにより単純比較はできないが、モンストを柱とするスマホゲーム関連事業は2016年3月期に売上高1953億円、セグメント利益997億円を稼ぎ出していたものの、2024年3月期には売上高988億円、セグメント利益385億円と、約半分にまで縮小している。

MIXIの業績推移

2022年からは、モンストのIPをフル活用して収益機会を拡大すべく、スピンオフゲーム『モンストシリーズ』を6本リリースした。しかし結果として不発に終わり、今年5月までにすべてのサービスを終了した。「開発費をかけずに大量にゲームを投下しようという戦略だったが、国内で面を広げることができなかった」(木村社長)。

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