2021年マスターズで勝ったころから、すでに背中や首に故障を抱えていた。
タイガー・ウッズが登場した1990年代後半からアスリートゴルファーという言葉が生まれ、用具の進歩もあって、ドライバーの飛距離が伸び、米ツアーでは300ヤード以上をまっすぐに飛ばさないと勝負にならないといわれるようになった。
松山は体格的には海外の選手に引けを取らないが、それでもトレーニングでさらに体を大きくしていった。飛距離も300ヤード以上を飛ばし、8勝を挙げてきたが、30代になって体に負担がかかっていたのは否めない。
ドライバー平均飛距離も300ヤードを割り、今年は295ヤードと、20代のころより10ヤード以上は落ちているが、今回の大会、特に最終ラウンドのアイアンショットは抜群だった。30代としての新しい戦い方ということになるのだろうか。
優勝インタビューでも「もう優勝できないんじゃないかって思いました」と、話しているが、本音だったかもしれない。
昨シーズン終了後には日本に帰国して治療するなどしていたと言い「昨年まではいつ痛みが出るか不安がありましたけど、今年はストレスフリーで(ゴルフが)できています。今週もほぼ問題なかったですね」というのが大きかったようだ。
世界ランキングも2017年に最高の2位になってから下降して、ジェネシス招待前までは55位に落ちていた。今回の優勝で世界ランクは20位に上がった。
オリンピックのリベンジを見たい
久々の勝利で、体調にも自信が戻ってきたのは、オリンピックの年に頼もしいところだ。
パリオリンピックでのゴルフ競技は、6月の全米オープンまでの世界ランクで決定する予定。各国・地域の出場人数は世界ランク15位以内なら最大4人、16位以下の場合は最大2人となるが、松山の日本選手最上位は動かないだろう。
東京オリンピックでは銅メダルのプレーオフに敗れて4位だった。そのリベンジを見たい。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら