ちなみに大谷の日給は約20万ドル。これに対して、松山はこの1週間で400万ドルなので日給は約57万ドル。
ゴルフの賞金の場合は、大谷のような年俸契約と違って次の保証はされていないので単純な比較にはならないが、それぐらいのことをやってのけたということにはなるだろうか。
くしくも、松山が勝った会場は、今大会の前身のロサンゼルス・オープンを開催していたロサンゼルス近郊のリビエラCC。ロサンゼルスは日本のスポーツ選手にとって、方角がいいのだろうか。
米ツアーでは今年から試合の仕組みを少し変更した。1シーズンに8試合の「シグネチャー・イベント(昇格試合)」という、特別な大会を設けている。
簡単に言うと、松山ら出場資格がある50人を含む、通常の大会の半分程度の70~80人ほどの「選ばれた選手たち」による大会で、賞金総額も高く設定されている。
それらの大会前の指定された試合で上位に入ってポイントを稼ぐなどすれば出場資格をもらえることになるので、シグネチャー・イベント出場を目指して、他の試合も白熱する、という図式になる。稼ぐためには気の抜けない試合ばかりになるということでもある。
松山が勝利したジェネシス招待は、そのシグネチャー・イベントの1つだった。賞金総額が2000万ドル、優勝が400万ドルという、ウッズの言葉ではないが、賞金も「とてつもない」金額になった。
2000万ドルは、日本円換算だと約30億円。日本ゴルフツアー機構(JGTO)が主管する2024年日本男子ツアーの賞金総額が約30億8800万円になっている。米ツアーのシグネチャー・イベント1試合分と、日本ツアー全体23試合分が、円換算すると同じぐらいということになる。
また、松山の米ツアーでの生涯獲得賞金額は4853万1991ドルに積み上がった。生涯獲得賞金ランクでは14位に入っている。今のレートで換算すると、72億8000万円ほどになる。日本の生涯獲得賞金ランク1位は尾崎将司の26億8883万円余。すでに倍以上を稼いでいる。
やはり、米ツアーには「夢」がある。
30代としての新しい戦い方
松山は今回の大会で、米ツアーの出場試合数が250試合に到達したという。
ご存じの通り、日本男子選手として初めて4大メジャー大会の1つ「マスターズ」に勝った日本の第一人者。ただ、近年はあまり結果を出せていなかった。
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