12人ケガ「犬にかまれる事故」年5000件発生の怖さ 「うちの子は大丈夫」という過信は捨てること
具体的なケースをいくつか挙げてみます。
筆者の知り合いのAさんも2015年にロットワイラーに襲われて、顔を30針以上縫う大ケガを負いました。右目の下から唇までざっくりと裂け、涙腺も噛み切られました。何度も形成手術を繰り返しましたが、完治はしませんでした。Aさんが負った心身の傷は大きく、9年経った今でも、その後遺症に悩まされています。
民法第718条によると、ペットが第三者に損害を負わせた場合、原則として飼い主がその損害を賠償する責任を負います。「相当の注意」をもってペットの管理をしていたことを飼い主が証明できなければ、飼い主はペットの管理に関しての厳しい責任を問われます。
当事者間で円満に解決することはかなり難しく、訴訟で激しく争われる場合も少なくありません。数千万円の賠償が求められる重大事故では、被害者だけでなく、飼い主の人生も変わってしまうのです。
事故の大きさによっては、
「うちの子は大丈夫」と過信しない
前述したように、被害者に過失がない限り「自分の責任ではない。犬が勝手にしたことだ」は通用しません。飼い主は「逃げ出す可能性」「襲ってしまう可能性」を考えて、できる限りの対策をしておく必要があります。
筆者も苦い経験がいくつかあります。
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