石巻地域は4人に1人が失業、圧倒的多数が地元再就職を希望も不足する地場産業の求人
ハローワーク石巻によれば、「現時点ではがれき撤去や道路工事などの仕事が比較的多い。一方で水産加工業の立ち直りには時間がかかりそうだ」という。
ハローワーク石巻を訪れた山形純子さん(50)は、小学校4年生の子どもを持つ。自宅を津波で失った山形さんは「ようやくアパートを見つけることができた。現在、石巻市内でのパートタイムの仕事を探しているが、なかなか条件に合う仕事がない」と語る。
63歳の男性は3月まで女川町のホテルにバスの運転手として勤務していたが、震災後に失職。自宅の1階が津波で浸水した。そのため、現在は自宅の2階で生活している。「妻と二人暮らしなので、できれば地元で大型車の運転手の仕事を見つけたい」という。
多くの人にとって、失業給付が切れるのは今年11月前後。それまでにがれきの撤去が進むことが、水産業を初めとする多くの産業が息を吹き返すための前提条件となっている。そのタイミングが遅れた場合、石巻から離れざるをえなくなる人が続出しかねないだけに、国や自治体を挙げた対策が急がれている。
■コンピュータ端末で求人情報を検索する求職者。がれき撤去など建設業関係の求人が多い
(岡田 広行 =東洋経済オンライン)
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