本当に価値ある情報は名簿には載っていない。
山口組系暴力団の元組長で、2015年12月に足を洗うまで、国際金融市場を舞台に経済ヤクザとして“暗躍”していた過去を持つ「猫組長」こと菅原潮氏(59、投資家・著述家)に、「情報で裏社会を生き抜くすべ」を聞いた。
──まず、アウトロービジネスの現状をどうみていますか。
ここ数年、大きく儲けている組織や人間と、まったく稼げていない者たちの二極化が大きく進んでいる。特殊詐欺の世界にしても質の高い情報、つまり名簿とプレーヤーを持つ組織は稼げるが、さんざん使い回されてきたような劣化した名簿しかない連中はすでに稼げなくなっている。
昨今、「ルフィ事件」のように詐欺の名簿を使ったタタキ(強盗)が頻発しているのは、詐欺で食えなくなった負け組が闇バイトを使って短絡的に犯行に及んでいるということだ。
1次ソースにいかに早く近づけるか
──質の高い情報、名簿とはどのようなものですか。
最新かつピンポイントの情報ほど価値がある。例えば架空の投資話で大金をだまし取ろうと思ったら、一般庶民ばかりの名簿では意味がない。私も実際に目にしたが、高級車レクサスを一括購入した顧客の名簿とか高級腕時計の購入者の名簿とかを使って電話をかけたほうが、成功率は格段に高くなる。
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