ひとつ目は、まともに被害に遭う人だ。
株の暴落は投資者だけに影響するように思うかもしれないが、実際は平凡な暮らしをする多くの人が直接の被害者になる。株にまったく投資していなくても影響を受けるのだ。
金融資産はすべての産業に関連しているため、株価の暴落は会社の事業を縮小させる。失業率が上昇し、実物経済は急速に冷え込み、所得の減少につながる。所得の減少は不動産市場の沈滞につながり、不動産価格が下落すると融資の回収が起こり、ローンのある人は債務の督促を受けるようになる。
株価は勝手に上下するが、被害を受けるのはあなたたちだ。その理由はただひとつ、借金があるからだ。借金があるために、他人の資産の変動によってあなたの資産も変動し、その影響をまともに受けるのだ。
まったく影響を受けない人や利益を出せる人も
ふたつ目は、相場が暴落してもまったく影響を受けない人だ。これらの人たちはもちろん借金がなく、安定した仕事に就いている。彼らにとって暴落のニュースは、いつも「不景気だ、不景気だ」と騒いでいる一部の人々が、いつもより大声を出している程度にしか聞こえない。
暴落の影響も、早くて1年、遅くとも数年以内には回復して、いつしか再び上昇相場に戻るので、神経をすり減らす理由もない。このようにのんきでいられるのは、借金がないからだ。
3つ目の種類の人々は特殊な存在だ。
彼らはこうした事態が起きても利益を出せる資産家たちだ。
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