中国自動車市場「PHV猛追」で崩れるEVの一人勝ち 将来の比率は「PHVとEVが半々」という見方も

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「2023年の新エネルギー車市場が予想以上に拡大したのは、PHVの急成長のおかげだ」。吉利汽車の副総裁(副社長)を務める林潔氏は、財新記者の取材に対してそう語り、背景を次のように解説した。

PHVを含む新エネルギー車の優遇政策延長を受け、商品戦略を見直すメーカーが相次いでいる。写真は吉利汽車の本社ビル(同社ウェブサイトより)

「中国の自動車業界では、新エネルギー車の自動車取得税減免など中国政府の優遇政策に関して、PHVはいずれ対象から外されるとの見方が主流だった。ところが2023年6月、政府が従来の優遇政策を2027年末まで延長すると発表したことが、PHVの追い風になった」

メーカーが戦略を軌道修正

優遇政策の延長を受けて、吉利汽車は商品戦略を速やかに修正。サブブランドの「銀河」と「領克(リンク)」のラインナップに複数のPHVを追加した。さらに近い将来、複数の新型PHVの発売を予定しているという。

本記事は「財新」の提供記事です

これまでEVだけを生産・販売してきたメーカーも、次々に軌道修正を打ち出している。例えば、国有自動車大手の長安汽車の傘下にある高級EVメーカーの阿維塔科技(アバター・テクノロジー)は、レンジエクステンダー型EVの複数の新型車を今後投入していく計画だ。

(財新記者:安麗敏)
※原文の配信は1月6日

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