半導体関連「レーザーテック」株に魅了される人々 東証プライム市場で「売買代金トップ」の銘柄
だが、レーザーテックの株価が10月以降に急騰。カラ売りを入れていた男性はそのポジションを解消し、11月だけで700万円の損切りを行った。株取引での累計利益は150万円ほどに減ってしまったという。
それでも男性はめげない。「レーザーテック株投資に必要なのは気合、根性。ビビると売買できない。稼げるスキルはあるので負けた分を取り戻す」と意気込む。
レーザーテック株に引き寄せられているのは、デイトレーダーなどの個人投資家だけではない。
12月28日時点でレーザーテックの時価総額は3.5兆円。パナソニックホールディングスやユニ・チャームなどを上回る。投資のプロである機関投資家からの評価も高くないとこれだけの額にはならない。
中長期の成長を前提にすると割安?
「中長期の成長を考えればまだまだ割安な銘柄だと言える」。そう話すのは、明治安田アセットマネジメントの永田芳樹ファンドマネジャーだ。
永田氏が運用する「明治安田セレクト日本株式ファンド」は、今年11月までの1年間でベンチマークであるTOPIX(東証株価指数)を10%ポイント上回るリターンを獲得。レーザーテックはその組み入れ銘柄の1つだ。
レーザーテックは、最先端半導体の製造に必要なEUV(極端紫外線)露光装置に使われるフォトマスク検査装置で市場を独占している。高性能な半導体が求められるほどにEUV露光装置、そしてレーザーテック製品の需要は高まる。
そうした強烈な追い風を受け、同社の2023年6月期の売上高は1528億円と5年で7倍以上に成長。営業利益率は脅威の40%超を誇る。ただ、「収益性はさらに改善する余地がある」と永田氏は考える。
12月28日時点でレーザーテック株の予想PER(株価収益率)は64倍、PBR(株価純資産倍率)は31倍。株価指標面では決して割安と言えない。だが中長期的な成長期待の高さから、グロース株投資だけでなく割安株投資のターゲットになっている側面もありそうだ。
2024年のレーザーテック株について前出の窪田シニアマーケットアナリストは、「半導体市況の回復が鮮明化する年前半までは上昇トレンドが続く可能性がある」とみる。レーザーテックの「スター銘柄」としての座は来年も続くかもしれない。
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