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9割の人がダメ出しする技術に先行投資する思考法 WERU瀧口匡が生成AIに投資せず待っていた技術

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  • 井上 達彦 早稲田大学商学学術院教授
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井上:具体的にどのような投資戦略なのでしょうか。

瀧口:リサーチに基づく仮説推論です。しっかりリサーチして、その産業についての知識を身につけた上で仮説推論する。つまり、当該産業や技術に関する知識や経験を総動員して、推論しながら可能性を見極め、仮説を立てて価値づけするということです。

たとえば、今、シリコンバレーのLeoLabsという宇宙デブリの会社に投資しています。今や大成功していますが2018年に投資したときは、まだシードかアーリーのステージでした。

当時、本当に宇宙デブリがビジネスになるのか、誰にもわからなかった。今でこそ注目を浴びていますが、2018年当時は売り上げもないわけですから、その価値は未知数でした。

起業家とは違う視点から価値を見出す

宇宙デブリが衛星に当たって壊れるということ、そしてアメリカ軍が各同盟国に10cm以上のデブリのデータを無料で共有していたことは、当時から知っていました。ただ数も膨大なので、データを受け取っても、各国がそれを解析して衝突の可能性を計算できない。

データはあるけど、実用化に至っていない。それを商用化するのがLeoLabsでした。私たちなりに推論して「これは筋がいい」と思った。なぜなら、これはデブリだけの話ではないからです。

宇宙というのは国際法が適用されません。アメリカ軍の観測システムには、デブリだけではなく衛星なんかも映ります。デブリのデータを取りにいくと、各国の衛星のデータも取れる。

当時は、米中の間でさまざまな摩擦が起き始めた時期でした。私たちはデブリのデータ解析としてプレゼンを受けていましたが、私たちはデブリとは違う視点でもこの技術の可能性を眺め、ビジネスになるだろうと推論しました。

井上:国の安全保障にもかかわるということですね。起業家がアピールするポイント以上のことを、VCさんが看破することがありますよね。バリュエーションの価値づけも違ってきます。

瀧口:2022年5月に報道されましたが、現在、日本の航空自衛隊が使い始めました。これによって、航空自衛隊のオペレータは、追跡・監視・衝突回避といった多様なデータおよびツールを活用できるようになります。

パブリシティでも「LeoLabsが、低軌道での衝突、破砕、軌道変更、新規打ち上げ、再突入といった重大イベントに関してタイムリーな情報を提供できるから」と記されています。

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