ディーン・フジオカ、鬼気迫る演技の裏にある思い 「正直不動産2」ではタップダンスも

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ディーン・フジオカさん

――初共演となる山下さんは、どう映っていますか?

フジオカ:俳優として素晴らしいですし、山下くんが今やっていること、その全部を知っているわけではないですが、自分が知る範囲で、彼が彼の人生をすごく楽しんでいるんだなと映ります。

もちろんそのために見えない部分で努力を惜しまない。誰かにやらされているわけじゃないんだろうな、やりたいことがたくさんあるんだろうなというのが近くにいてすごく伝わってきますね。

海外作品やいろいろなことに挑戦する姿は、すごく勇気ある行動だと思うし、周囲につねにポジティブな影響を与えている。なんかワクワクしませんか?

山下くんしかり、人生を楽しんで生きている人が近くにいると。僕も日々、山下くんにインスピレーションをもらっていますし、自分もそういう存在になりたいなと思いますね。

――では、永瀬というキャラクターはどう映りますか?

フジオカ:正直だなあと(笑)。同時に意外とみんな、永瀬みたいになりたいと思っているのかもと思います。誰にどう思われようと思ったまま感じたままのことを言う。自分もそうなれたらいいなとうらやましいですし、言いたいことが言えず苦しんでいる人もたくさんいると思うので。ただ現実社会で本音しか言わないというのはすごい反動がある。それは言わないでほしい、夢は夢のままでという一面もあるのが人間のサガだと思うので。だからこそ、『正直不動産』を読んでいて「永瀬、よくぞ言ってくれた」と思えたり、クスッと笑ったりできるんだろうなと。『正直不動産』がコンテンツとして持つ魅力っていろいろなものがあるなって思いますね。

けっこう今でもクレイジーですね

――ディーンさんとお会いできるので、いろいろ調べてきたんですが、“ディーン”という発音には広東語でクレイジーという意味もあるそうですね。狂気をはらんだ神木役をディーンさんに演じていただけるのはどこか運命的というか、不思議な縁のようなものすら感じます。

フジオカ:アメリカ留学中、ホストファミリーにつけてもらったニックネームなんです。その後、移り住んだ香港で壁と壁の間のような狭い部屋に住んでいたり、寝ずに働いたり、生活が無茶苦茶で周囲に「まさにディーン、クレイジーだ」と言われていた時代もありました。あの頃から比べたら、少しは洗練されたと信じたいです(笑)。

ただ、高校を出てすぐ海外生活を始め、敬語もままならない状態のまま30歳を過ぎて日本の芸能界に足を踏み入れ、日本に半年、海外で半年暮らす住所不定のような時期もありました。最近も海外のプロジェクトで1カ月ほどインド洋に浮かぶ島のジャングルで、冷暖房もWi-Fiもない床の隙間から地面が見え、寝ていると天井から虫が落ちてくる家で生活したりしています。結構今でもクレイジーな生活をしてますね(笑)。

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