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「テスラ」にはあって日本企業に欠けているもの なぜ日本は世界からこんなに遅れてしまったか

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  • 松尾 豊 東京大学教授
  • 暦本 純一 東京大学大学院情報学環教授、ソニーコンピュータサイエンス研究所フェロー・チーフサイエンスオフィサー、ソニーCSL 京都リサーチディレクター、博士(理学)
  • 瀧口 友里奈 経済キャスター
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瀧口 友里奈(以下、瀧口):PDCAといえば、以前、松尾先生から「PDCAサイクルがきちんと回っていることを確認する人」が必要だというお話を聞きました。

松尾:PDCAを回す知識が誰に溜まるのか、という話ですよね。従来は知識が部署に溜まっていたんです。例えばPDCAが1年で1周する場合、10年で10周ですから、その部署に1年いる人は自分たちが何をやってきたかがわかっていた。でも、もし半年で1周になり、1カ月で1周になり、1週間で1周になってくると、1年でめちゃくちゃ進んでしまいますよね。

そして、その担当をしていた人が部署から離れてしまうと、それまで溜まっていた知識がどっと失われます。ですから、誰がPDCAを回しているのか、どこに知識を保持していくのか、それをどうやって維持していくのかということは、すごく大事だと思います。

日本企業はなぜ「r」重視なのか

瀧口:ここで問題になるのは、日本企業はなぜ「r」を重視しやすいのかという点ですよね。何か理由があるのでしょうか。

松尾: 例えば、日本企業の商品がインドで売れないのは「品質が高すぎるために買われない」という話があります。しかし問題は品質ではなく、顧客に合わせるスピードが遅い、要するにサイクルが遅いということだと思います。

日本企業はこれまで1年単位で商品が作られていて、それである程度うまくいっていたので、いまだにそれを引きずっているんです。そして、根本的な問題を見ずに「なんとなくシリコンバレー的な雰囲気」であるとか「オープンイノベーション」だとか、形ばかりを追い求めようとしています。

そうではなく、本質である「t」の部分を重視して改善していけば結果は出るし、日本なりのtを大きくする方法があるはずだと思うんです。

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