「乗降首位」山陽明石、乗り換え駅だけでない素顔 人口増加を反映、「子育ての街」玄関口の一面も
対岸の淡路島との間には大阪湾と播磨灘を分ける明石海峡。1998年には明石海峡大橋が開通した(本州側は神戸市垂水区)。明石ダコや明石ダイなど地名を冠した名産品があり、地元では「玉子焼」と呼ぶ、タコを使った明石焼も高い知名度を誇る。
明石公園の東、東経135度の日本標準時子午線が通る地点に明石市立天文科学館がある。山陽明石から1駅東の人丸前駅にはホームに「東経135度子午線」と表示されたラインが入っている。
駅北側の明石城は、西国大名への備えとして1619年に徳川秀忠の命で小笠原忠政によって築かれた。城下町の町割りには宮本武蔵が関わったという。天守は築かれなかったが、2つの三層櫓と石垣は現在も街のシンボルで、一帯は兵庫県立の明石公園となっている。
最近では子育て支援が手厚いことなどを背景に若い世代が流入しているといい、11年連続で人口増加が続いている。その街の中心となるのがJR・山陽電車の明石駅周辺だ。
北に城跡公園、南には港
駅南側にはバスターミナルを挟み、2016年に再開発事業で誕生した複合施設「パピオスあかし」がそびえる。山陽電気鉄道も地権者として事業参画している。市役所窓口や「あかし市民図書館」「あかしこども広場」といった公共施設も入り、7階の屋上広場(12月~3月は閉鎖)からは駅と城が一望できる。
パピオスあかしから歩道橋で国道2号を渡ると、海産物を扱う店舗が集まった「魚の棚」。地元では「うおんたな」の愛称で親しまれる商店街だ。そのすぐ先は港で、明石―岩屋間を13分で結ぶ航路「淡路ジェノバライン」が地元住民に利用されている。
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