「走るオフィス」に変貌した、のぞみ号の車内空間 ビジネス席に会議用ブース、EXサービスも進化

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11月からはグリーン車のみだが、ワゴン販売に代わり、モバイルオーダーサポートコールのサービスが始まった。モバイルオーダーでは席から乗務員を呼び飲食物を注文する。駅ホームには”カタイアイス”などの自動販売機を拡充。これも人員やスペースの無駄を減らし、できる限り有効活用して採算を高めたい姿勢の表れといえよう。

(写真左)ワゴン販売廃止で駅ホームには自販機を充実させた。(写真右)グリーン席ならモバイル経由で飲み物も買える(写真:共同)

料金も需給に合わせてメリハリつける

料金も需給に合わせ、よりメリハリをつけている。すでに今年4月からはほかのJR各社と合わせ、東海道新幹線の指定席特急券にあるシーズン別の価格差を拡大した。年末年始やゴールデンウィークなど「最繁忙期」は通常期より400円増し、「繁忙期」は200円増しにする。その一方、「閑散期」は200円を割り引く。最繁忙期と閑散期の差は600円に開く。JR東海の場合、年末年始の最繁忙期は12月29日・30日と1月3日・4日で、JR東日本の12月28日~1月6日よりも細かく日程を設定し、顧客ができるだけ柔軟に対応できるようにした。

いずれは新幹線でも、航空機やホテル、テーマパークなどのように、より柔軟で本格的なダイナミックプライシング(変動価格制)が俎上に載せられる可能性もある。今年から年末年始の東海道・山陽新幹線の「のぞみ」が全席指定となるが、自由席狙いでホームに人があふれる風景も見られなくなるかもしれない。

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