Z世代が「流行しているもの」より関心があること かつての若者とはまったく違う価値観がある
また、若年層は流行感度が高く、新しい商品・サービスが出た場合に、少し様子を見つつも他人より先に試したいとする志向は中高年層より高い。
しかし、同じ10~20代の若年層に絞って流行感度の推移をみると、2006年調査から調査回ごとに徐々に下がっており、逆に新しい商品・サービスには関心がないような層が増えていた。Z世代にとっての流行は「今の先端」をみんなで追いかけるものではなさそうだ。
気の合う仲間との「和」を大事にしたい
では、Z世代にとって流行よりも重視することとは何であろうか。
「生活者1万人アンケート調査」の継続調査項目の中で、団塊ジュニア世代やポスト団塊ジュニア世代が若かった頃と、今のZ世代を比較し、Z世代の方が明らかに高い価値観の1つに「気の合った仲間さえわかってくれればいい」「考えを主張するより、他の人との和を尊重したい」がある。
一方、「周りの人から、注目されるようなことをしたい」や、「自分の考えに基づいてものごとを判断したい」意識は団塊ジュニア世代、ポスト団塊ジュニア世代と比較するとかなり低いという結果が出ている。このような価値観をみても、Z世代はあまり他人と違うことをするよりも、気の合う仲間との和を大事にしたい志向が強いように思える。
このような価値観はZ世代の生まれ育った時代背景も影響している。1つは少子化によって同世代の人口が少なく、団塊世代や団塊ジュニア世代と比べると、他人との競争の必要性が薄かったことが挙げられる。
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