東京海上、遅すぎる「情報漏洩」通知が招いた憤激 生損保43社の情報も閲覧可能で各社が怒りの声

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東京海上は情報漏洩が発覚した7月に、監督官庁である金融庁へ不祥事案として報告した。しかし、生損保各社からは「通知を受けたのは9月に入ってから。調査をしていたのはわかるが、あまりにも遅すぎる」と対応の遅さに怒りの声が上がっている。

ビッグモーター問題で対応の優先度は低かった?

折しも7月は東京海上をはじめ損保業界では、ビッグモーターによる保険金の不正請求問題や企業向け保険におけるカルテル問題が噴出。その対応に全社的に追われていたこともあり、今回の情報漏洩事案については、対応の優先度は低かったのかもしれない。

金融庁の看板
東京海上は情報漏洩が発覚した7月下旬には金融庁に報告していた(記者撮影)

しかしながら、他社にも影響が及ぶ情報漏洩であるならば、金融庁への報告と同時期にほかの生損保各社にも知らせ、連携しながら対応策を練るべきだったのではないか。

また、誤った事後対応で業界内外から不興を買ってしまう状況に至った経緯についても、今後しっかりと検証する必要がありそうだ。

中村 正毅 東洋経済 記者

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なかむら まさき / Masaki Nakamura

これまで雑貨メーカー、ネット通販、ネット広告、自動車部品、地銀、第二地銀、協同組織金融機関、メガバンク、政府系金融機関、財務省、総務省、民生電機、生命保険、損害保険などを取材してきた。趣味はマラソンと読書。

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