コスモ、「伝家の宝刀」封印し村上氏とバトル2幕へ 「MOM決議」でなく「普通決議」で12月14日に対決

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コスモエネルギーホールディングスと旧村上ファンドの対立が再燃している。次の焦点は、12月14日に開催される臨時株主総会(写真:編集部)

バトル第2幕の火ぶたが切って落とされる。

石油大手のコスモエネルギーホールディングス(以下、コスモ)は10月24日、村上世彰氏の影響下にある旧村上ファンドに対抗して買収防衛策を発動するための臨時株主総会を12月14日に開くと発表した。

村上氏側はコスモ株を約20%保有し、さらに特別決議(議決権の3分の1)の拒否権に迫る24.56%までコスモ株を買い増す意向を示している。

取締役9人全員が村上氏側の買い増しに「否」

臨時株主総会で「発動議案」が可決されると、村上氏側が実際に市場内で株を買い進めた場合に、取締役会の決議を経て新株予約権を一般株主に無償で割り当てることができる。新株予約権が行使されれば、村上氏側の持ち株比率が引き下げられることになる。

7月27日に村上氏側は株の買い増しを表明し、その大規模買付行為等趣旨説明書を提出した。その後、コスモ側と村上氏側で書面による質疑応答の応酬が続いた。

買収防衛策の対応方針では、趣旨説明書を受け取って60営業日以内に取締役会が買い増しに関する評価をするよう定められている。期限を迎えた10月24日の取締役会ではコスモの取締役9人全員が村上氏側の買い増しに「否」の判断を下し、株主の意思を問う臨時総会の開催が決まった。

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