「もっと何かできたはず」をなくす"ペットの終活" 愛犬・愛猫の死で「ロス」に陥る飼い主は約6割

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「もっと遊んであげよう」「もっとかわいがってあげよう」「もっと健康に気を遣ってあげよう」と飼い主が思えば、ペットはいまよりも楽しく、幸せに過ごせます。

「よい病院を探しておこう」「よい保険に加入し、万が一のために備えよう」「介護について勉強しておこう」と飼い主が思えば、ペットはいまよりも適切な治療と介護を受けられます。

そして、「供養の仕方を考えておこう」「よいお墓を探しておこう」と飼い主が思えば、失敗することなくペットにふさわしい供養をすることができるのです。

万が一のことは飼い主にも起こります。「この子が路頭に迷わないように、自分に何かあったときに託せる人を決めておこう」と飼い主が思えば、愛するペットはその後も幸せに過ごしていくことができます。

「ペットの終活」のポイント

すでに「ペットの終活」を意識して、実践している飼い主さんも増えてきたと感じています。下記は「ペットの終活」に必要な5つの項目を簡単に説明したものです。

●ペットの詳細情報

犬種・猫種、性別、生年月日、マイクロチップ番号、避妊去勢の有無、接種済みの予防接種、病歴、かかりつけの動物病院名、ペット保険、薬の副作用、アレルギーなどのペットの詳細情報を1冊のノートに整理します。ペットが病気になった、飼い主が入院することになりペットを預けることになったなど、万が一のときに役立ちます。目に付きやすいところに置いておきます。

●医療・保険

ペットの万が一に備えて、信頼できるホームドクターを決め、治療方針を考えておきます。ペット保険やペット信託等についても情報を収集し、もしもの事態に備えておきます。加入しない場合は、ある程度の貯蓄をしておきます。

●想い・思い出

ペットの詳細情報やペットの写真、ペットとの旅行など、これまでの思い出を整理します。振り返ることで、ペットと一緒にこれから何をしたいのかが見えてきます。一緒にしたいことを箇条書きに書き出していき、できることから実践していきます。できるだけたくさん書き出し、一緒の時間を大いに楽しむことが大切です。

●介護・ホーム

ペットが寝たきりや認知症になったときの介護の方法や方針、延命治療について考えておきます。利用できる施設やサービスなども事前に情報収集して、万が一のときに備えておきます。

●供養・お墓

飼い主が望む、ペットに合った供養スタイルを考えておきます。いざというときの金銭的・精神的な負担が軽減できるよう、また間違った選択をしないように事前に調べておきます。具体的に見積もりを取り、準備をしておくことも大切です。

「ペットの終活」は決して「死」がテーマではなく「生きる」がテーマです。飼い主とペットとの毎日がより満ち足りたものとなるよう、それを実現する1つの方法だと考えていただければ幸いです。

阪根 美果 ペットジャーナリスト

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さかね みか / Mika Sakane

世界最大の猫種である「メインクーン」のトップブリーダーでもあり、犬・猫などに関する幅広い知識を持つ。家庭動物管理士・ペット災害危機管理士・動物介護士・動物介護ホーム施設責任者・Pet Saver(ペットの救急隊員)。ペットシッターや保護活動にも長く携わっている。ペット専門サイト「ペトハピ」でペットの「終活」をいち早く紹介。豪華客船「飛鳥」や「ぱしふぃっくびいなす」の乗組員を務めた経験を生かし、大型客船の魅力を紹介する「クルーズライター」としての顔も持つ。

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