ジャニーズ、にじみ出る「怒り」が危険である理由 「NGリスト」騒動よりもっと深刻な問題

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ジャニーズ騒動、なぜこんなにも暗転してしまったのでしょうか?(撮影:尾形文繁)

10月10日夜、ジャニーズ事務所が公式ホームページに「NGリストの外部流出事案に関する事実調査について」と題した文書を発表しました。

この文書は10月2日に行われた記者会見で、記者の指名NGリストが作られていたことへの対応であり、1週間を超えてなおやまない批判の声を止めるためのものでしょう。しかし、文書の内容は整然とまとめられていて、おおむね破綻がなかったにもかかわらず、批判の声はむしろ増えてしまいました。

ジャニーズ事務所は、この文書とその前後の対応で、どんなミスをしてしまったのでしょうか。それを掘り下げていくと、単に「会見運営会社への管理責任があるから」「その釈明が会見ではなく文書だったから」でない深刻な問題点が浮かび上がってきます。

会見運営会社の驚くべき杜撰さ

10日発表の文書は5000文字を超える長文であり、NHKが「NGリスト」の存在を報じた4日夜から、わずか6日間の急対応であるにもかかわらず、「徹底的に調べて釈明する」という姿勢がうかがえます。

その内容は、「10月2日の記者会見の趣旨・目的」「10月2日記者会見に係る業務の一部をFTIに委託するに至った経緯」「FTIに対する複数の報道機関からのフィードバック」「9月30日の打合せ」「写真あり指名リストの作成及び共有経緯」「10月2日記者会見での実際の指名状況」の6項目。

さらに詳細を要約すると、主に以下の7点でした。

1)会見の設営・運営を行った経験に乏しかったことから、木目田弁護士にFTIコンサルティングを紹介してもらった(以下、FTIに略)。
2)9月7日の会見終了後、FTIに複数の報道機関から、仕切りの悪さや一部記者への不満を訴えるフィードバックがあり、ジャニーズ事務所としても「次回は秩序立って進行させ再発防止策等についての説明時間を十分に確保したい」という意向があった。
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