長ーい「連節バス」の運転・整備は何が特別なのか 神姫バスが神戸で運行「ポートループ」の舞台裏

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

日中はおおむね20分ごと、1時間あたり3本運行する。平日朝には三宮駅からポートアイランドの神戸学院大学・兵庫医科大学方面へ向かうポーアイキャンパス線に投入された後、新神戸駅に回送してポートループの運用につく車両がある。

ポートループ連節バス サイドビュー
ポートループは全長が約18mある(記者撮影)

ポートループの車両は「日野ブルーリボンハイブリッド連節バス」で、長さは約18m。車内には座席が向かい合わせになったボックスシートもある。定員は112人。

連節バスの運転士に聞く

連節バスの運転や整備は一般的な路線バスの車両とどこが違うのか。

神姫バス神戸営業所の主任運転士、三嶋浩一さんは「連節バスを運転するには平均して10年以上の経験が必要になる」と説明する。「走行できるルートが厳密に決められているので道を間違えたらもう、大変なことになる」といったことなどが背景にあるようだ。

内輪差は観光バスタイプの車両と大差はないという。一方で「目視ができない右左折時の周囲や車内後方の様子はモニターで確認するので気をつかう」と話す。

神姫バス連接車ポートループ 前方展望
ポートループの運転席。前方の眺めは一般の路線バスと変わらない(記者撮影)

さらに「前が空いているからといって容易に進入してしまうと横断歩道や交差点を塞ぎかねない。坂道で連節部が折れ曲がった状態で停車してしまうと発進するときのパワーが弱まってしまう。道の先の先まで交通事情を把握しておく必要がある」と語る。連節バスならではの運転のコツは少なくなさそうだ。バス停の前後に駐車車両があると出られなくなってしまうため、定時性確保には沿道の自家用車の交通ルール順守も欠かせない。

関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事