オバマ夫人が告白、勝手に「レッテル」貼られる怖さ 大統領選でも経験、固定観念がある種の"真実"に
2009年から2017年までアメリカのファーストレディを務めたミシェル・オバマ氏。夫のバラク・オバマ元大統領が出馬したとき、選挙運動をすればするほど「自分の言動が恣意的に受けとめられて誤解されるようになった」と言います。それをどう克服したのでしょうか。
※本稿はオバマ氏の新著『心に、光を。 不確実な時代を生き抜く』から一部抜粋・再構成したものです。
わたしは火を吹く完全なモンスター?
バラクが大統領選挙に出馬したとき、固定観念(ステレオタイプ)が再構築されてある種の“真実”になるのを目の当たりにして、たちまちつらい教訓を得た。
人前でバラクのために選挙運動をすればするほど、わたしの影響力が大きくなればなるほど、わたしの言動は恣意的に受けとめられて誤解されるようになり、ことばがねじ曲げられて表情が漫画に描かれるようになった。わたしは夫が大統領候補にふさわしいと確信し、彼がこの国に何かを提供できると熱っぽく信じていたけれど、その熱意が見苦しい怒りとして描かれることも一度ではなかった。
想像上で語られる右翼的なおしゃべりの一部を信じるのなら、わたしは火を吹く完全なモンスターだった。しかめっ面で歩きまわり、いつも怒りで煮えくりかえっている。不幸なことにこれは、より大きく、より根深いイメージと一致している。
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