タンタン「返還期限は12月」人ならおよそ85歳の今 期限は延長される?現在は心臓疾患のため非公開
この日はパンダ舎の屋外エリアが来園者に公開された。屋外エリアは4月に目隠しが設置されたので、普段は見えない。目隠しを設置したのは、タンタンがいつでも屋外に出られるようにするため。設置前は、観覧者のいない休園日しか屋外に出られなかった。
屋外に出ることで「光を浴びて、風を感じることができます。違う景色の中で刺激を与えることもでき、メリットは大きい」と王子動物園の飼育員の梅元良次さんは指摘する。パンダは暑さが苦手なので、9月中旬時点のタンタンは冷房のきいた屋内で過ごしているが、涼しくなれば屋外に出られるだろう。
中国の領事館からプレゼント
タンタンの誕生日はこのところ毎年、飼育員の吉田憲一さんが考案したケーキを飼育員が手作りしていた。だが2023年は中国駐大阪領事館からケーキが贈られたので、飼育員の手作りケーキはおあずけとなった。
中国駐大阪総領事館のケーキはとても豪華だ。昨今は東京電力福島第一原子力発電所の処理水の海洋放出で日中関係が悪化している。領事館がケーキを贈った意図はわからないが、以前からリンゴなどをタンタンにプレゼントしており、ケーキにしても単純に誕生日と長寿をお祝いしているのかもしれない。
食が細くなっているタンタンは結局、ケーキを食べなかったが、氷をさわったりスイカの匂いを嗅いだりと興味を示したので、中国駐大阪領事館の人たちも喜んでいたそうだ。
タンタンの心臓疾患が判明したのは2021年3月。一般公開は2022年3月14日から中止している。公開中止は、タンタンが自らトレーニング室(非公開)に入るタイミングで診察や治療をするため。人間の都合よりもタンタンのペースを優先して、なるべく負担をかけないようにしている。
トレーニング室では聴診、採血、血圧測定、レントゲン検査、超音波検査、心電図検査をする。レントゲン検査は月1回、心電図は10日に1回ほど行う。体にたまった水分を抜くこともある。獣医師はほぼ毎日、診察している。
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