テンバガー(10倍)達成したアクティブ投信の名前 投信はインデックスが必ず勝つとは限らない
時間軸を超長期とすれば、日経平均株価も1975年の3627円から1989年の3万8915円まで、10倍以上(テンバガー)に伸びているものの、1975年に日経平均株価に連動するインデックスファンドは設定されていない。TOPIX(東証株価指数)も1968年1月4日の基準日を100としているため、1989年のピーク時には2884㌽まで上昇し、約29倍に上昇したが、同期間をカバーしたTOPIX連動のインデックスファンドは存在しない。
余談になってしまうが、「日経500種平均株価」という馴染みの薄い株価指数は、2018年にバブル後の最高値を更新している。しかし同指数に連動するインデックスファンドは設定すらされていないが現実なのだ。
投資家とすれば、1ミリでも資産の山を高くしたい、ストレートにいえば資産をより増やしたいと思うならば、インデックスだけでなくアクティブ運用の投資信託もポートフォリオに組み入れる必要があると思われてならない。特に国内株を投資対象とする投資信託ほど、アクティブ運用の投資信託に目を向けるべきだろう。
日経平均やTOPIXを上回るアクティブはある
図は過去10年の国内株式型投資信託の年率リターンのランキングベスト10である。日経平均株価とTOPIX(東証株価指数)の上昇率も記載したが、ベスト10のパフォーマンスは両指数を大幅にアウトパフォームしていること(上回ること)がわかる。その理由は運用会社の運用力といえるものの、運用力が発揮できる土壌があることも忘れてはならない。
株式市場は「効率的市場」仮説に基づいて売買されているため、いい情報にしろ悪い情報にしろ、情報は株価に瞬時に反映されてしまい、情報を知ってからその株を売買しても、儲けることは難しい。
特に米国株式市場などは日本市場のようにストップ安やストップ高のような値幅制限がない。1日で株価が50%上昇、あるいは50%下落などという、国内では起こりえない振幅がたびたび発生するのは、値幅制限がなく、情報が瞬時(ほぼ1日)で消化してしまうからである。
ところが国内株には値幅制限があることから、情報を瞬時に消化できないことが多々あるため、株価に歪みが生じ、その歪みを上手く捉えることで高いパフォーマンスを出していると考えられるわけだ。上昇率トップのアセットマネジメントOneが運用する「DIAM新興市場日本株ファンド」は、国内で初めて基準価額が10万円を超えたテンバガーを実現したファンド。ただし残念ながら、新規募集は数年前から停止となっている。
インデックスファンドへの流れは止まらないが、米国より歪みのある日本市場でこそ、アクティブファンドの勝つチャンスがあることも、見逃さないでほしい。
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