日経平均終値は15年1カ月ぶり高値に 予想上回るGDPを好感

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 5月20日、東京株式市場で日経平均は4日続伸し、4月23日に付けた取引時間中の年初来高値を更新。終値は2000年4月14日以来、15年1カ月ぶりの高値水準となった。都内で2010年11月撮影(2015年 ロイター/Yuriko Nakao)

[東京 20日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は4日続伸し、4月23日に付けた取引時間中の年初来高値を更新。終値は2000年4月14日以来、15年1カ月ぶりの高値水準となった。

今年1━3月期の実質GDP(国内総生産)が市場予想を上回る内容となったことに加え、一時1ドル121円台まで円安が進行したことも支えとなった。東証1部の時価総額は取引時間中に過去最高を更新する場面があったが、高値圏では利益確定売りに押され指数は伸び悩んだ。

前日は欧州中央銀行(ECB)のクーレ専務理事が5、6月に量的緩和に伴う国債購入の規模を拡大することを示唆し、欧州株が続伸。外部環境への懸念がやや後退するなか、きょうの寄り前に発表された1─3月期GDP1次速報が前期比プラス0.6%、年率換算でプラス2.4%となった。ロイターがまとめた民間調査機関の事前予測では前期比プラス0.4%、年率プラス1.5%で、速報はこれを上回る成長となった。

東京市場では円安の進行も支えに主力株を中心に堅調に推移。後場に入ると先物主導で上げ幅を拡大した。日経平均は前日比で一時252円高となり、約15年ぶりの高値を付けた。TOPIXも連日の年初来高値更新。東証1部の時価総額は一時、これまで最高だった1989年12月29日の590兆9087億円を上回る時間帯もあった。

「決算発表が一巡し企業業績への懸念が払しょくされるなか、日本株の安定感が評価される動きとなっている」(パインブリッジ・インベストメンツの前野達志・執行役員グローバル・マルチアセット運用部長)という。

業種別では不動産が後場一段高。ドイツ証券が20日付レポートで、不動産業向けの貸し出しが加速していることを受けて「不動産セクターの出遅れが解消される可能性が高い」と指摘したことが買い手掛かりとみられている。電気・ガスやゴム製品などの上げも目立った一方、保険業が下落。石油関連株も軟調に推移した。

また個別銘柄ではタカタ<7312.T>が東証1部の下落率でトップとなった。エアバッグインフレーターの問題に伴う欠陥を認め、米国でリコールを実施することで合意したと、米道路交通安全局(NHTSA)が19日発表した。競合他社への部品発注の加速など、事業へのダメージを懸念した売りが出た。

半面、 アスクル<2678.T>が大幅高。同社は19日、自己保有株を除く発行済株式総数の6.2%にあたる340万株、取得総額140億円を上限とする自社株買いを実施すると発表した。株主価値の向上や需給改善に期待する買いが先行した。

東証1部騰落数は、値上がり1113銘柄に対し、値下がりが640銘柄、変わらずが129銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      20196.56 +170.18

寄り付き    20175.59

安値/高値   20148.51─20278.89

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1643.4 +10.07

寄り付き     1644.43

安値/高値    1641.18─1650.85

 

東証出来高(万株) 257091

東証売買代金(億円) 29955.03

 

(長田善行)

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